EC運営の「あの人がいないと回らない」問題、どう解消する?
掲載日:2026/01/13
このコラムはこんな方にオススメ!
「◯◯さんしかできない」業務が多くて困っている方
担当者が休むとEC運営が止まってしまう方
業務の標準化やシステムによる自動化を検討中の方
はじめに
「受注処理は◯◯さんしかできない」「出荷のルールは△△さんの頭の中にしかない」——こういう状況、心当たりありませんか。
EC運営は業務が多岐にわたるので、気づいたら特定のスタッフに業務が集中していた…というのは、わりとあるあるです。この記事では、EC運営の属人化をどう解消するか、実務ベースで整理してみます。
属人化が起こりやすいEC業務
EC運営って、実は属人化しやすい構造になっています。理由はシンプルで、業務の幅が広すぎるから。
商品登録、在庫管理、受注処理、出荷指示、顧客対応、モール運用…と、やることが多い割に、中小規模だと担当者が1〜2人というケースも珍しくありません。
結果として、以下のような状態に陥りがちです。
- 受注処理の属人化:モールごとの処理ルールが担当者の頭の中にしかない
- 在庫管理の属人化:Excelの管理表が複雑化して、本人以外触れない
- 顧客対応の属人化:過去のやり取り履歴が個人のメールボックスに埋もれている
- 出荷ルールの属人化:同梱・ギフト対応などの判断基準が明文化されていない
属人化が引き起こすリスク
「ベテランがいるから大丈夫」と思っていると、意外なタイミングで問題が顕在化します。
担当者不在時の業務停滞
最もわかりやすいのがこれ。担当者が休暇・病欠・退職した瞬間、業務が止まります。
「今日◯◯さんいないんで、この件は対応できません」——お客様にこう言わざるを得ない状況、かなり厳しいですよね。
ミスの増加
属人化が進むと、ダブルチェックが機能しなくなります。他の人がルールを把握していないので、間違いに気づけない。
繁忙期に「いつもと違う人が対応したらミス連発」というパターン、現場ではよく聞きます。
教育コストの増大
新人が入っても、教える側の負担が大きすぎて引き継ぎが進まない。結局、ベテラン担当者の負荷がさらに上がる悪循環に。
よくある「負の連鎖」
マニュアルを作る時間がないので、OJTで乗り切ろうとする
↓
教える側が忙しすぎて、結局十分に教えられない
↓
結果、属人化がさらに加速してしまう
属人化を解消する3つのアプローチ
では、どうやって属人化を解消するか。大きく3つの方向性があります。
1. 業務フローの可視化・標準化
まずは「誰が何をやっているか」を整理するところから。
受注から出荷までの流れをフローチャートにして、各工程の担当・判断基準・例外対応を明文化します。地味な作業ですが、これをやらないとシステム導入しても効果が出ません。
| 工程 | 作業内容 | 判断基準 | 担当 |
|---|---|---|---|
| 受注確認 | モール管理画面から取込 | — | A |
| 在庫引当 | 在庫数確認・引当処理 | 欠品時は◯◯に連絡 | A |
| 出荷指示 | 倉庫へ出荷依頼 | 同梱ルールは別表参照 | B |
| 発送連絡 | 追跡番号を顧客へ送信 | — | B |
こういう表を作るだけでも、「誰でもできる状態」に一歩近づきます。
2. システムによる自動化
手作業が多いほど属人化しやすいので、システムで自動化できる部分は積極的に置き換えます。
- 受注処理の自動化:複数モールからの受注を自動取込、ステータス更新も自動
- 在庫連携の自動化:どこかで売れたら全モールの在庫を自動更新
- 出荷指示の自動化:条件に応じて配送方法を自動判定、送り状発行まで連携
特にRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を内蔵したシステムだと、モールごとの細かい処理も自動化しやすくなります。
3. ノウハウの共有体制づくり
システムを入れても、判断が必要な部分は残ります。そこは「人」でカバーするしかないので、ノウハウを共有する仕組みを作ります。
- 週次の短時間ミーティングで例外対応を共有
- よくある質問・対応事例をドキュメント化
- 複数人が同じ業務を担当できる「多能工化」を進める
「◯◯さんしか知らない」を「チームで共有している」に変えていくイメージです。
システム導入時のチェックポイント
属人化解消のためにシステムを導入する場合、以下の点を確認しておくと失敗しにくいです。
対応モール・カートの範囲
楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングは大抵対応していますが、Qoo10やShopify、自社ECカートとの連携は要確認。
操作のわかりやすさ
せっかくシステムを入れても、特定の人しか使えないなら意味がありません。「誰でも使える」UIかどうかは重要です。
受注〜出荷までの一気通貫対応
在庫管理だけ、受注処理だけ…とシステムがバラバラだと、結局「つなぎ」の部分が属人化します。OMS(受注管理)とWMS(倉庫管理)が一体型のシステムだと、この問題を回避しやすいです。
まとめ
EC運営の属人化を解消するには、以下の3点がポイントです。
- 業務フローを可視化・標準化する
- システムで自動化できる部分は自動化する
- ノウハウを共有する仕組みを作る
属人化は放置すると加速します。「今はなんとか回っている」うちに手を打っておくのが吉です。
コマースロボは、RPA内蔵のOMS+WMS一体型システムです。受注処理から出荷指示まで自動化できるので、属人化解消・業務効率化を同時に実現できます。